AIの機能を使った採点ソフトは、答案用紙を瞬時にデジタルデータ化し採点を行います。採点後はそのまま各教科の合計点や順位の計算もソフト上で行うので、スムーズに作業を進めることができます。また答案用紙の回答を元に、生徒のウィークポイントの克服や今後の学習指導のための練習問題集を作成することも可能です。そうして試験のたびに蓄積していくデータを元に、保護者との面談や生徒を指導するための要項をまとめることもできます。
採点ソフトを取り入れることによって、これまで手動でやっていたこれらの作業を一気に効率化することもできるわけです。それに対してデジタル化するデメリットは、セキュリティの問題がまず第一に挙げられます。ウイルスソフトにデータを破壊されたり、情報が流出してしまう可能性も少なからずあるという点は要注意しなくてはいけません。この点は、インストール型の採点ソフトを使ってオフラインで作業を行うことで解決することができます。
この場合、教員間の情報共有が記録媒体経由となり少々不便になりますが、安全面で考えるとこの方法がもっともいいといえるでしょう。これ以外にはパソコンやタブレットなどのデジタル用品の導入が必須になることと、採点ソフトの維持費が定期的にかかっていくことになることも考えておかなくてはいけません。専用の答案用紙が必要な場合はそれを購入する費用も追加で必要になるので、採点ソフトを導入するにあたってはそういった部分の予算確保もしておかなくてはならなくなるでしょう。